庭は広いほど楽しい。でも、草も遠慮なく広がる
丹波篠山や丹波市のような地域での戸建てに暮らしを考えると、「庭がある暮らし」は大きな魅力のひとつです。車を停める場所があり、少し家庭菜園ができて、子どもやペットが外で遊べて、季節の花や木を楽しめる。これは地方の家ならではの良さです。
ただし、庭が広いということは、良いことばかりではありません。
春になると、あちらこちらから草が出てきます。最初は「少し生えてきたな」くらいでも、梅雨を越え、夏に入る頃には、いつの間にか立派な草原になっていることがあります。いや、4月やGWの時期でも、十分たくましく育っています。こちらが少し油断しただけなのに、草のほうはまったく遠慮してくれません。肥料もあげていないのに。。
庭は広いほど楽しい。でも、草も遠慮なく広がる。
草取りは、やればきれいになります。けれど、毎年、毎月、場合によっては毎週のように続くと、なかなか大変です。仕事や子育てで忙しい時期なら、せっかくの休日が草取りで終わってしまうこともあります。「庭があるのはうれしいけれど、草の管理がしんどい」そう感じている方は、決して少なくありません。
草対策で大切なのは、「草を完全になくす」ことではなく、「自分たちの暮らしに合った手入れの量に整える」ことだと思います。草と正面から戦い続けるのではなく、少しだけ仕組みでラクをする。今回は、そんな外構の考え方についてお話しします。
草対策は、夏になってからでは少し遅い
草対策の相談が増えるのは、春から夏にかけてです。
暖かくなってくると、冬の間は静かだった土の部分から、少しずつ草が顔を出し始めます。そして暖かくなり、サクラ散らしの雨が降ると、成長のスピードがぐっと上がります。「去年も大変だったから、今年こそ何とかしたい」「夏になる前に、草取りをラクにしたい」
「実家や空き家の庭が、毎年手に負えなくなっている」そういう声が出やすいのが、春先です。
ただ、外構工事は思い立ったその日にすぐできるとは限りません。現地を見て、どこまで手を入れるかを考え、土の状態や排水、車の出入り、既存の植栽、隣地との境界などを確認する必要があります。防草シートを敷くだけなら簡単に見えるかもしれませんが、実際には下地の整え方が大切です。土の凸凹が大きいままだと仕上がりが悪くなりますし、水の逃げ場を考えずに施工すると、雨のあとに水たまりができることもあります。
草が本格的に伸びる前なら、庭全体を見渡しやすく、どこが困っている場所なのかも整理しやすいです。家の裏側はほとんど使っていないのに草だけが生える。駐車場のすき間から草が出てくる。庭木のまわりが手入れしづらい。犬を庭に出したいけれど、草が伸びると虫も気になる。こうした悩みは、場所によって対策が変わります。
全部を同じ方法で固める必要はありません。よく使う場所、ほとんど使わない場所、見た目を大事にしたい場所、管理を優先したい場所。庭の中にも、それぞれ役割があります。
草対策は、庭全体を一気に「きれいにする工事」というより、暮らしに合わせて「管理しやすい形に整える工事」と考えるほうが、失敗しにくいです。
防草シートと砂利は、組み合わせて考える
草対策と聞いて、まず思い浮かぶのが防草シートかもしれません。防草シートとは、土の上に敷いて、草が伸びてくるのを抑えるシートのことです。光を遮ることで草の成長を抑えます。
ただ、「防草シートを敷けば、もう草は生えない」と考えるのは少し注意が必要です。実際には、端のすき間、ピンで留めた穴、重ね合わせが甘い部分、上にたまった土やホコリから草が出てくることがあります。防草シートは「草取りゼロにするもの」というより、「草の勢いを抑え、管理をラクにするもの」と考えるほうが現実的です。
また、防草シートだけをむき出しで使うと、見た目の面では少し、いやかなり味気なくなります。人目につきにくい家の裏側ならそれでもよい場合がありますが、玄関まわりや庭の見える場所では、上に砂利を敷くことが多いです。
砂利を敷くと、土がむき出しにならず、見た目も整います。雨の日に泥が跳ねにくくなり、家の外壁や基礎まわりも汚れにくくなります。歩くと音がするため、防犯面で安心感があるという方もいます。
ただし、砂利だけを土の上に直接敷いても、草はけっこう出てきます。最初はきれいでも、時間が経つと砂利のすき間に土がたまり、そこから草が生えることがあります。草対策として考えるなら、防草シートを下に敷き、その上に砂利を敷く方法が一般的です。特に、家の裏側、犬走りまわり、勝手口まわり、物置のまわりなど、人はあまり通らないけれど草だけはしっかり生える場所には向いています。
一方で、車が頻繁に乗る場所や、何度も切り返す場所では注意が必要です。砂利はタイヤの動きで寄ったり、わだちができたりします。駐車スペース全体を砂利にするのか、よく車が乗る部分だけはコンクリートにするのか、使い方に合わせて考える必要があります。砂利敷きは、費用を抑えつつ草取りの負担を減らしやすい方法です。けれど、「とりあえず砂利を敷けば大丈夫」と考えると、あとで手間が増えることもあります。
どこに敷くのか。誰が歩くのか。車が乗るのか。ペットが通るのか。このあたりを考えておくと、失敗しにくくなります。
土間コンクリートは強い。でも、使う場所を選びたい
草対策として、もっとも確実性が高い方法のひとつが土間コンクリートです。土間コンクリートとは、地面にコンクリートを打って仕上げる方法です。駐車場やアプローチ、家のまわりの通路などでよく使われます。土の部分をコンクリートで覆うため、草取りの手間はかなり減ります。車も停めやすく、雨の日も足元が汚れにくくなります。ベビーカーや自転車、車いすなども動かしやすくなります。
地方の戸建てでは、車の台数が多くなることもあります。夫婦それぞれの車、子どもが大きくなったときの車、来客用、仕事用の車。そう考えると、駐車スペースの使いやすさはとても大事です。ただし、土間コンクリートにも注意点があります。
まず、防草シートや砂利に比べると、費用は高くなりやすいです。下地づくり、型枠、ワイヤーメッシュ、コンクリート打設など、工程が多くなるからです。また、一度コンクリートを打つと、あとから簡単には変更しにくくなります。「やっぱりここに花壇を作りたい」「あとから配管を通したい」「雨水の流れを変えたい」そう思っても、コンクリートを壊す必要が出ることがあります。
水の流れも大切です。コンクリートは水を通しません。雨水がどこへ流れるのか、どこに勾配を取るのかを考えておかないと、水たまりができたり、隣地側に水が流れたりすることがあります。また、庭全体をコンクリートで固めると、草取りはラクになりますが、少し味気なく感じる場合もあります。夏場は照り返しが強く感じられることもあります。
草取りを減らすことを優先するのか。庭らしさを残すのか。将来の変更しやすさを残すのか。ここは、外構を考えるうえで大事な判断です。
全部をコンクリートにするか、全部を砂利にするか、という二択ではありません。車のタイヤが乗る部分だけコンクリートにして、まわりは砂利にする。玄関までのアプローチは歩きやすくし、家の裏側は防草シートと砂利で管理を軽くする。
場所ごとに使い分けることで、費用と使いやすさのバランスが取りやすくなります。
人工芝と植栽は、楽しみと手入れのバランス
最近は、人工芝を使った庭も増えています。見た目が緑で、子どもやペットが遊ぶスペースとしても使いやすく、土のままより清潔感があります。天然芝のように刈り込みや水やりをする必要がないため、管理がラクに感じられます。「草取りは嫌だけど、庭を全部コンクリートにするのは少し寂しい」そういう方には、人工芝は選択肢のひとつになります。ただし、人工芝も万能ではありません。
下地が悪いと、仕上がりが波打ったり、水がたまったりします。年数とともに色あせたり、芝が寝てきたりすることもあります。夏場は表面が熱くなることがあり、ペットを庭に出す場合は足裏への負担も考えたいところです。
人工芝は、庭を明るく見せてくれる方法です。けれど、何もしなくていい庭になるわけではありません。落ち葉や土ぼこりがたまれば掃除も必要ですし、経年劣化もあります。
もうひとつ、草対策で考えておきたいのが植栽です。
庭木や生け垣、花壇は、家の印象をやわらかくしてくれます。季節を感じられる良さもあります。春に花が咲いたり、夏に木陰ができたり、秋に葉の色が変わったり。暮らしの中にそういう変化があるのは、やはりいいものです。
一方で、植栽は手入れが必要です。枝を切る。落ち葉を掃除する。虫がつかないように見る。根元の草を取る。隣地や道路にはみ出さないように管理する。
植えたときは小さくても、数年後には思った以上に大きくなることがあります。特に既存住宅や空き家では、昔植えた庭木が大きくなりすぎて、管理が大変になっていることもあります。
だからといって、全部なくしてしまえばいいかというと、それも少し考えものです。
植栽をすべて撤去して、庭全体を砂利やコンクリートにすると、確かに管理はラクになります。けれど、家の印象が少し硬くなったり、季節感がなくなったりすることもあります。
手入れが大変な木は減らす。でも、暮らしの楽しみになる木は残す。よく見える場所に少しだけ緑を残す。管理できる範囲の植栽にする。この考え方が大切です。
草対策は、暮らしをラクにするためのものです。庭から楽しみまで全部消してしまう必要はありません。
見た目だけで決めると、あとで困ることがある
外構は、完成したときの見た目が分かりやすい工事です。
砂利を敷けばすっきり見えます。コンクリートを打てばきれいに整います。人工芝を敷けば明るい庭になります。ただ、草対策で大切なのは、完成直後の見た目だけではありません。
1年後、3年後、5年後にどうなるか。その庭を誰が、どのくらい手入れできるのか。そこまで考えておかないと、思ったほどラクにならないことがあります。よくある失敗は、「とりあえず安く済ませる」ことだけを優先してしまうケースです。
もちろん、費用は大事です。外構工事は面積が広くなると金額も大きくなります。すべてにお金をかける必要はありません。ただ、下地を省きすぎたり、防草シートの質を落としすぎたり、排水を考えずに施工したりすると、数年後にやり直しが必要になることがあります。安く済んだように見えて、結果的に手間も費用も増える。これは避けたいところです。
もうひとつの失敗は、「全部同じ仕上げにしてしまう」ことです。
庭全体を砂利にする。庭全体をコンクリートにする。庭全体を人工芝にする。分かりやすい方法ではありますが、暮らし方に合わない部分が出ることがあります。玄関まわりは見た目を大切にしたい。駐車場は強度を優先したい。家の裏側は管理のしやすさを優先したい。ペットが歩く場所は足触りや熱さを考えたい。洗濯物を干す場所は足元を汚れにくくしたい。場所ごとに求める役割が違うのに、仕上げを全部同じにすると、どこかで不便が出やすくなります。
外構は、家の外側にある「暮らしの道具」です。見た目も大事ですが、毎日の使いやすさも大事です。そして、将来の手入れや年齢を重ねたときの負担も考えておくと、より現実的な計画になります。
今は草取りができても、10年後も同じようにできるとは限りません。今は子どもが庭で遊んでいても、数年後には車の台数が増えるかもしれません。そう考えると、草対策は「今の困りごと」だけでなく、「これからの暮らし方」を考えるきっかけにもなります。
草をゼロにするより、付き合いやすくする
草対策というと、「草を完全になくしたい」と考えがちです。もちろん、できるだけ草取りを減らしたいという気持ちはよく分かります。毎年の草取りは本当に大変です。夏の暑い日にしゃがんで作業するのは、なかなかの重労働です。
ただ、庭のすべてを固めてしまうことが、必ずしも一番良いとは限りません。
土の部分があるから、雨水がしみ込みます。植栽があるから、季節を感じられます。少し緑があるから、家の雰囲気がやわらかくなります。大切なのは、草をゼロにすることではなく、付き合いやすい状態にすることだと思います。
手入れできる場所は残す。手入れしにくい場所は仕組みで減らす。見た目を大事にしたい場所は整える。人目につかない場所は管理優先にする。そうやって庭にメリハリをつけると、草との付き合い方が変わります。
「庭を楽しむための草取り」なら、まだ気持ちも違います。でも、「終わりのない草との戦い」になると、庭そのものが負担になってしまいます。せっかくの庭です。草に追われる場所ではなく、暮らしを楽しむ場所であってほしいと思います。
春が来る前に、庭を少し見回してみてください。毎年、草取りに困っている場所はありませんか。使っていないのに、管理だけが必要な場所はありませんか。昔は楽しんでいたけれど、今は負担になっている植栽はありませんか。車の出入りや洗濯動線で、足元が不便な場所はありませんか。そういう場所には、暮らしをラクにするヒントが隠れています。
防草シート、砂利、土間コンクリート、人工芝、植栽の整理。どれが正解というより、家ごとに向いている組み合わせがあります。
草との戦いは、根性論だけではなかなか勝てません。毎年こちらだけが汗だくになる勝負は、そろそろ見直してもいいかもしれません。
有限会社クレアでは、丹波篠山・丹波市周辺の戸建て住宅や既存住宅の外まわりについて、暮らし方に合わせたご相談をお受けしています。
「家の裏だけ草を何とかしたい」「駐車場まわりを少し使いやすくしたい」「庭木を減らして、管理しやすくしたい」そんなご相談でも大丈夫です。庭は、家の外にあるもうひとつの暮らしの場所です。草に追われる庭から、少しラクに付き合える庭へ。
無理なく、長く、気持ちよく使える外構を、一緒に考えていければと思います。
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