「住みながら」でも、リフォームはうまくいく。

キッチン・お風呂・トイレ、

暮らしと工事の“ちょうどいい距離感”


最近、「住みながらリフォームって、できますか?」というご相談が増えています。

引っ越しや仮住まいの費用を抑えつつ、いつもの場所で暮らしながら家をアップデートする。

それが“住みながらリフォーム”。

ただし、「暮らしを止めない」ぶん、ちょっとした工夫と覚悟が必要です。


特にキッチン・お風呂・トイレなどの水まわりは、家族の生活に直結する重要な場所。

「どの順番で工事するのか」

「どれくらいの期間、使えなくなるのか」

そんな不安を、事前の段取りとちょっとした工夫で、“前向きな時間”に変えるヒントをご紹介します。


1.キッチンリフォーム中、どうやって乗り切る?

工期と生活の影響

キッチンの工事期間は、4日~7日程度が一般的。

コンロ、シンク、調理台が使えなくなり、食事の準備や洗い物に支障が出ます。

ただし「完全に料理ができないわけではない」のがポイント。


注意すべきポイント

ガスや水道の一時停止

 特にガス給湯器や食洗機が絡む場合は、数日間使えないことも。事前の説明をしっかり聞いておきましょう。


“コンビニ頼み”では疲れてしまう

 電子レンジ・IHコンロ・電気ケトルがあるだけで、ぐっと暮らしやすくなります。


仮設キッチンの導入で安心度アップ

 工務店によっては簡易キッチンの設置を提案してくれる場合も。折りたたみ式の流し台+給水ホース+IH卓上コンロなどで、最小限の調理が可能になります。


🍳 「朝のお弁当だけは作りたい…」そんな願いも、仮設キッチンがあれば叶います。


2.お風呂リフォーム、「入れない日」をどう過ごす?

工期の目安

お風呂のリフォームには5〜10日間程度かかるのが一般的。

在来工法のお風呂ならもう少し長くなることもあります。

この間、自宅で入浴できない日が続くわけですが、ここも工夫次第で乗り切れる部分です。


注意すべきポイント

養生不足で脱衣所にホコリが舞うことも。

防塵シートの設置をしっかり依頼しましょう。


想像以上の騒音と振動

工事初日は“壁を壊す音”が響くので、在宅ワークやペットがいる家庭は要注意。


浴室乾燥・手すり・断熱性能など、設備選びは慎重に

あとから「やっぱり変更したい…」となると、余計な出費につながります。


仮設シャワールームという選択肢

庭や駐車場に一時的なユニットバスを設置

水道と給湯を仮設配管し、シャワーだけでも浴びられる環境を整えます。

1日の疲れを癒す“水まわりの安心感”は、工事中だからこそ大切にしたい要素です。


その他の代替案

近くの温泉施設・銭湯を利用(意外とリフレッシュに)


このタイミングで旅行・帰省をあわせるご家庭も


🚿 「毎日のお風呂」が使えない数日間を、“ちょっと非日常な時間”に変えることもできます。


3.トイレリフォーム、短期集中でスムーズに

工期と注意点

トイレのリフォームは1〜2日間が目安。

ただし、既存の床下配管の劣化や腐食が見つかった場合には、工期が延びることもあります。


特に注意したいポイント

“使えない時間”を想定して計画を。

一家に一台しかないご家庭では、事前の代替手段が必須。


仮設トイレの設置

簡易水洗式や洋式タイプなど、設置可能かどうかを工務店と相談。


便器の形状・機能・リモコン位置など細部まで確認

生活習慣に合う配置でなければ、あとから不便になることも。


🚽 「たった1日」と油断せず、“その1日を快適にする備え”が、家族全員の安心につながります。


4.“暮らしと工事”を両立するための共通ルール


住みながらリフォームで最も大切なのは、

「どこまでを生活スペースに残すか」

「どこまでが工事エリアか」


という“線引き”です。


事前に話し合っておきたいこと

工事日程とエリアの明確化

 いつ、どこを、何日間。職人さんの出入り時間も共有しておくと安心です。


生活動線と職人動線を分ける

できるだけ鉢合わせしないような家具の移動や導線整理を。


プライバシーと安全の確保

貴重品やペット用品は別室へ移動。工事中に動線が交差しないよう心がけましょう。


5.家族で楽しむ「工事中の記録」という過ごし方


「今日はどこをやるの?」

「この工具なに?すごい音がしたね!」


小さなお子さんが毎朝ワクワクしながら覗いていた…というお施主様も。

住みながらリフォームは、「普段見えない家の中身」や「職人の技術」に触れられる貴重な時間でもあります。


写真を撮ったり、日記に残したり。

家族で“変わっていく家”を一緒に見届けることで、住まいへの愛着も深まるのです。


6.最適なリフォームは、家族のかたちに合わせて


住みながらリフォームには、不便もあります。

でもそれ以上に、暮らしを止めずに家をより良くするための選択肢として、価値ある方法です。


仮設キッチンやシャワールーム、仮設トイレといった“一時的な工夫”が大きな快適さを生み出します。


本記事でご紹介した内容は、あくまで一般的な例です。

実際のリフォームは、住まいの間取り・築年数・ご家族の人数や年齢構成・ペットの有無など、それぞれの暮らし方によって異なります。


「ウチの場合はどう進めるのがいい?」

そんなときは、ぜひ地域密着の工務店に相談を。

あなたの生活リズムや希望に合わせた“最適な段取り”をご提案いたします。


「いつもの毎日」を止めずに、「これからの10年」を整えるリフォーム。

それが、住みながらリフォームの魅力です。