【続編】子育てするなら丹波篠山。

気になる移住支援と、暮らしのリアルな話

以前のコラムでは、京阪神からの“ちょうどいい距離感”にある丹波篠山市での子育てについて、自然や人の温かさ、暮らしのゆとりといった側面からご紹介しました。


今回はその続編として、「実際に暮らすとなったら、どんなサポートがあるの?」という部分に焦点をあて、丹波篠山市の移住支援制度や保育・教育環境について、より具体的にお届けしていきます。


地元で工務店を営む私たちの視点からも、少しだけリアルな暮らしの話を交えながらご案内できればと思います。


1. 丹波篠山市の移住支援制度について


移住を検討するうえで、まず気になるのが「制度としての支えがあるかどうか」ではないでしょうか。


丹波篠山市では、京阪神など都市圏からの移住者を対象とした移住支援金制度が整備されており、仕事や住まい、暮らしの立ち上げをトータルで応援する体制が整いつつあります。


移住支援金(最大100万円)

「丹波篠山市移住支援金」は、東京圏(条件不利地域を含む)からの移住で、かつ地元企業への就職やテレワークでの継続就業など、一定条件を満たす場合に支給される制度です。


  • 単身の場合:最大60万円
  • 世帯移住の場合:最大100万円
  • 18歳未満の子どもがいる場合は、さらに1人につき30万円の加算あり


つまり、子育て世代にとっては現実的に受けられる支援額が大きく、移住にかかる初期費用のハードルを下げてくれる制度です。


※時期や条件により変動があるため、詳細は丹波篠山市の移住ポータルサイト等をご確認ください。


2. 住まいの支援──「丹波篠山の家」という考え方


田舎での暮らしを考えるとき、「住まい」は何より大切な基盤になります。そこで注目したいのが、丹波篠山市が取り組む「丹波篠山の家」です。


これは、丹波篠山産(又は兵庫県産)の木材を使い、伝統的な景観や風土を活かした木造住宅を新築する人に対し、市が助成を行うもの。環境負荷を抑え、地域材を活かす持続可能な暮らしを後押しする取り組みでもあります。


補助額は最大100万円(条件による加算あり)で、地域経済の循環や景観維持にもつながる、非常にユニークな制度です。


そして実は、この「丹波篠山の家」のモデルハウスを手がけたのは、私たちクレアです。

地元の木を使い、地元の職人が腕をふるい、暮らしのリアリティを詰め込んだ家づくり。

その経験からも、この制度が単なる“お金の支援”ではなく、「丹波篠山らしい暮らし」を叶える手段として、しっかり根付いていると実感しています。


興味のある方は、ぜひモデルハウスにもお立ち寄りください。

具体的な暮らしのイメージが、きっと湧いてくると思います。


3. 子育て世代への支援──保育と子育て環境


丹波篠山市では、子育て支援の分野にもじわじわと力が入ってきています。

都会のような派手さはないけれど、“本当に必要な支援”をしっかり形にしていこうという市の姿勢が感じられます。


■ 保育料の軽減制度

丹波篠山市では、国の制度に加え、独自の保育料軽減制度も展開しています。

第二子以降の保育料無料化、小規模保育園や認可外保育施設へのサポートもあり、経済的負担を抑えながら働きやすい環境づくりが進められています。


■ 小規模園・自然保育

「家庭的な雰囲気で子どもを育てたい」という声に応えるように、小規模保育や地域密着型の保育園も複数存在します。

なかには、里山の自然をそのまま“教室”にしたような保育園もあり、のびのびとした子育てを希望する家庭に人気です。


園児数が少ないぶん、一人ひとりの個性をじっくり見てくれる園が多い印象です。


■ 病児・病後児保育

働く親にとってありがたいのが、病児・病後児保育の受け入れ体制。

丹波篠山市内には対応施設もあり、急な発熱や体調不良時の“頼れる場所”があるのは、大きな安心材料になるはずです。


4. 教育環境──少人数だからこそできる学び

丹波篠山市の学校は、規模は小さいながらも地域と密接につながった教育を行っているのが特長です。


■ 小中学校の特色

少人数の学級では、先生と生徒の距離が近く、授業もきめ細やか。

地域行事への参加や、農作業・伝統文化体験など、“生きた学び”が日常に組み込まれています。


子どもたちは「知識」だけでなく「暮らし」や「関係性」を自然に学んでいく。そういう力は、これからの社会を生きるうえで、とても大切だと感じます。


■ 高校・その先の進路

市内には県立篠山鳳鳴高校をはじめとした高校があり、進学・就職ともに地域からのサポート体制が整っています。高校卒業後、都市部の大学等へ進むケースも多く、「地元に育てられ、外へ羽ばたく」という流れが自然にできています。


進学塾などは都市部ほど多くありませんが、近年ではオンライン学習との組み合わせなど、工夫しながら学びの幅を広げている家庭も増えています。


5. 実際に移住したご家庭の声から


ここで少しだけ、私たちが関わった移住者さんの声をご紹介します。


◎宝塚市から移住/40代ご夫婦+子ども2人

「最初は『不便かも?』と心配もありましたが、子どもが自然の中で本当にのびのびと育つ姿を見て、『ここに来てよかった』と感じる日々です。近所のおばあちゃんが、子どもに野菜の育て方を教えてくれるなんて、都会じゃ考えられなかったですね。」


◎大阪府から移住/30代夫婦・共働き

「仕事はリモートワーク中心。保育園の送り迎えも車で慣れれば苦じゃないです。週末は家族で庭いじりしたり、薪ストーブを囲んだり、想像以上に“家の時間”が豊かになりました。」


こうした声を聞くたびに、地域のひとつひとつが、誰かの“これからの人生”を支えているのだと実感します。


気になったら、ぜひ一度見にきてください


移住って、理屈だけでは決められないものですよね。

制度が整っていても、支援があっても、「自分の肌に合うかどうか」はやっぱり現地で感じてみないとわからない。


丹波篠山市には、定期的に開催される移住相談会や、実際に暮らしを体験できる「おためし住宅」なども用意されています。

観光で訪れたことがある方も、ぜひ今度は「暮らす目線」で一度歩いてみてください。


そしてもし、そのときに“この町に住んでみたい”と少しでも感じられたなら!


私たちも、地域の一員として、家づくりのことから暮らしの相談まで、心をこめてお手伝いさせていただきます。