ペットと感じる家の中の秋。【丹波篠山市|有限会社クレア】

秋の匂いに、しっぽもゆれる季節


朝の空気がひんやりしてくると、庭の金木犀がふっと香りはじめます。

その瞬間、「ああ、秋が来たな」と感じる方も多いでしょう。


人にとっての秋は、食べものがおいしく、空気がやわらぐ季節。

そして、犬や猫にとっても、いちばん動きやすく、食欲の戻る季節です。


我が家のシェルティも黒猫も、真夏は涼しいところを探していたのに、

最近は日なたを探してうろうろ。カーテン越しに窓辺で日向ぼっこしている姿をよくみかけるようになりました。

その姿を見ていると、季節の移ろいをいっしょに味わっている気分になります。


そんな“秋の楽しみ”といえば、やっぱり「食べること」。

でも、サツマイモや栗、ブドウ、キノコ…

秋の味覚の中には、ペットが食べても大丈夫なものと、注意が必要なものがあることをご存じでしょうか?


今回は、暮らしの中で季節を感じながら、

ペットと安全に、そして楽しく秋を過ごすための工夫を、

“家づくりの目線”も交えながらお話しします。


秋の味覚の定番:サツマイモは「優等生」


まず、秋といえばサツマイモ。

焼き芋の香りがただようと、犬のしっぽがブンブン動く、そんな光景、よくありますよね。

我が家のシェルティも大好物です。


サツマイモは、犬・猫どちらにも比較的安全な食材です。

(もちろん、与えすぎは禁物ですが)


  • 食物繊維が多く腸の働きをサポート
  • ビタミンC・カリウムが豊富
  • 甘みが自然で嗜好性が高い


ただし、注意点もあります。

①皮は消化しにくいので、やわらかく茹でて皮をむくのが安心。

②糖質が高いため、太りやすい子や糖尿病の子は少量に。

③味付けは一切NG、素材のままで。


ほんのひと口だけのおすそ分けでも、

「一緒に食べる」時間そのものが、秋のしあわせです。


栗・カボチャ・リンゴ──どこまでOK?秋の味覚の〇と×


秋の味覚は魅力的ですが、すべてがペットに安全というわけではありません。

ここで代表的な食材を、やさしく整理しておきましょう。


◎食べてもOK(少量・無味)

  • カボチャ:βカロテン豊富。蒸してつぶせば消化も◎
  • リンゴ:食物繊維と水分補給に◎。種と芯はNG
  • 梨:シャリシャリ感を好む子も。与えすぎ注意
  • サツマイモ:やっぱり秋の定番おやつ
  • ブロッコリー・にんじん:やわらかくゆでればOK


△注意が必要

  • 栗:皮・渋皮は消化不良の原因。味付け栗はNG。
  • カボチャの種:詰まりの危険があるので取り除く。
  • サツマイモの皮:少量なら可だが、大量は胃腸に負担。


×絶対にNG!

  • ブドウ・レーズン:腎不全の原因になる危険食材。
  • タマネギ・ニラ・ネギ類:中毒を起こす代表格。
  • キノコ類(特に野生):毒性のある種類も多い。
  • チョコレート・カフェイン系:心臓・神経に悪影響。


秋の味覚は人にはごちそうでも、ペットにとっては“落とし穴”が潜んでいます。

「同じものをそのまま分ける」は避ける。

それが、秋を安心して楽しむための第一歩です。


キッチンから庭へ──秋の楽しみ方を広げよう


せっかくの秋、食材だけでなく「過ごし方」そのものを楽しみたいですね。

ペットとの秋じかんは、家のつくり方や使い方で、ぐっと豊かになります。


●焼き芋パーティーを庭で


庭やウッドデッキで、アルミホイルに包んだサツマイモを炭火でじっくり。

焚き火台があれば、それだけで立派な“秋のイベント”に。

犬は香ばしい匂いにワクワク、子どもたちは炎に夢中。

火を囲む時間は、家族の会話が自然と増えます。


ここで、ちょっと工務店的な話を。

最近は「庭を第2のリビングに」という考え方が広がっています。

たとえば、リビングの掃き出し窓を少し大きくしてウッドデッキとつなげるだけで、

外と内の一体感が生まれ、暮らしの動線が変わる。

こうした“つながりのある家”は、季節の楽しみを感じやすいのです。


秋の夕方、焼き芋の香りがやさしく流れるデッキで、

家族とペットが同じ時間を過ごす、そんな風景こそ、私たちがつくりたい「暮らしのある家」の形です。


●栗拾い・落ち葉散歩


丹波篠山の秋といえば栗。

道ばたのイガグリは秋の風物詩ですが、犬の散歩では注意を。

イガが肉球に刺さるとケガをします。

落ち葉の多い公園や河川敷なら安心。

カサカサ音を楽しむしっぽを見ていると、こちらまで笑顔になります。


子どもたちとどんぐりを拾って、

家でリースづくり、そんな“季節の手仕事”も、暮らしの彩り。

手を動かす時間は、どこか家族のぬくもりを呼び戻します。


●秋野菜の収穫とペット


家庭菜園をしている方なら、サツマイモや大根の収穫が楽しい時期ですね。

掘り上げた瞬間、ペットが首をかしげてのぞき込む…なんて光景も。

ただし肥料や堆肥は要注意。幼児やペットには誤食の可能性もあります。


最近では、菜園スペースとペットスペースを組み合わせた庭づくりも人気です。

土の部分を少し残すだけでも、自然と共に暮らす空気が生まれます。

“季節を感じる家”は、豪華でなくても、どこかに「自然が入ってくる余白」がある家。

それが、秋をいちばん豊かにしてくれます。


季節の変わり目と、ペットのからだ


秋は食欲の季節であると同時に、体調を崩しやすい季節。

人と同じく、ペットも気温差や湿度の変化に敏感です。


●寒暖差に注意


朝晩の冷え込みが強くなると、体温調節が難しくなります。

特に高齢のペットや短毛種は、夜の冷えが負担に。

お気に入りの寝床に毛布を一枚追加するだけでも違います。


住まいの工夫でいえば、床からの冷え対策もポイント。

床下断熱や、ほんのり温かい床材(無垢フローリングなど)を選ぶと、

ペットの寝転ぶ姿にも安心感が出ます。

「家の中で季節を感じる」とは、こういう小さな心地よさの積み重ねなのかもしれません。


●食べすぎ注意


秋になると「うちの子、ちょっと丸くなった?」という声も。

糖質の多いサツマイモやカボチャをあげすぎず、

“おやつより会話”を意識して、スキンシップで満足度を上げてあげましょう。


●水分補給を忘れずに


涼しくなると水をあまり飲まなくなる子もいます。

ドライフードにぬるま湯を加えるだけでも自然に水分摂取が増えます。

尿トラブルや便秘の予防にもなり、秋から冬にかけて大切なポイントです。


ほっこり秋スイーツを、手づくりで


ペットと一緒に楽しめる秋の“おうちおやつ”も、暮らしの楽しみのひとつ。

簡単で安全なレシピをひとつご紹介します。


【さつまいもクッキー(犬・猫兼用)】


材料

  • サツマイモ(中1本)
  • 米粉または薄力粉(100g)
  • 水または無糖豆乳(大さじ2)


作り方


  1. サツマイモをゆでてつぶす。
  2. 粉と水を加えてこねる。
  3. 小さく丸めて、180℃で15分ほど焼く。


甘みは素材のままで。

人が食べても素朴でおいしい“安心スイーツ”。

子どもと一緒に作れば、秋の午後の小さなイベントになります。


地域の秋と、ペットの時間


丹波篠山の秋は、食も景色も本当に豊か。

収穫を終えた田んぼ、夕焼けに染まる山々、遠くから聞こえる太鼓の音。

その風景の中で、ペットがのんびり歩いているだけで絵になります。


黒猫が窓辺で日なたぼっこをしていたり、

犬が風に顔を向けてクンクンしていたり──。

どちらも「いま、この瞬間を楽しんでいる」存在です。


地域の秋祭りでは太鼓や人の声に少し驚く子もいますが、

それもまた季節を感じるひととき。

“ペットと暮らす”というのは、“四季と暮らす”ことでもあるのです。


ペットと感じる家の中の秋


秋の味覚は人だけの楽しみではありません。

サツマイモの香りにしっぽを振り、落ち葉を踏みしめる音に耳を傾けるペットたち。

その姿を見ていると、こちらまで優しい気持ちになります。


“ペットと暮らす”とは、“命のリズムと暮らす”こと。

季節の移ろいを一緒に感じる時間は、何気ない日常の中にこそあります。


家を建てること、リフォームすること。

その先にあるのは、「人と動物が安心して過ごせる時間」。

広い庭や豪華な設備でなくてもいい。

帰ってきたときに、ふっと心がほぐれる場所があれば、それで充分です。


焼き芋を分けあうように、

お互いを想い合う小さな優しさを積み重ねていく、

そんな暮らしが、季節をより深く感じさせてくれます。


秋は、人とペットが一緒に幸せを感じやすい季節。

今日も家の中に、小さな“秋”を見つけてみませんか。

その時間が、暮らしをやわらかくしてくれるはずです。


ペットと暮らす家は、四季をいちばん近くで感じられる家。

季節の匂いや風の通り道を大切に、

「いっしょに生きる」時間を設計していきたいと思っています。


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